婚活パーティーで出会った彼とオムライス(30代女性Yさん)
彼と出会ったのは、とある婚活パーティーでした。とても暑い夏の日で、私は白のワンピースを着ていました。彼は白のワイシャツにノーネクタイで、スーツのズボンを履いていました。
そのパーティーでは1人と話す持ち時間がわずか3分しかありません。その時に交わした会話は「今日は本当に暑いですね~」ぐらいなもので、後はほとんど話せなかったと思います。
でも最後のカップル成立の発表の時に、彼は私を選んでくれていたのです。私も真面目で誠実そうな彼に好印象を持っていて、他に気になる人もいなかったので、何となく彼の番号を書きました。
その後は会場を出て2人で遅めのランチです。お店を選ぶ時「何が好きですか?」と聞いたところ、彼は少し照れくさそうに「子供が好きな食べ物がいいです」と答えました。
そこで、オムライスの美味しそうな喫茶店へ。あの時のオムライスはフワフワでとても美味しかったのを覚えています。彼は緊張していたらしく、お水ばかり飲んでいました。
彼は本当にいい人?男性不振だった私
当時の私は一度離婚を経験していて、その後の恋愛も散々だったので、男性不信に陥っていました。そんなこともあり、目の前の彼もいい人そうだけど、実際はどうなんだろう?と疑っていました。
でも、彼はそれから毎晩電話をくれ、休みの日には必ず2時間かけて車で会いに来てくれました。彼があまりにも一生懸命だったので、私は逆にこの情熱は長続きはしないのでは?と思っていましたが、律儀な彼はその後も毎週毎週通ってくれて、引きこもりがちだった私を外に連れ出してくれたのです。
そして1年半たったある日のことです。「一緒に住まないか」と言われて、2人で不動産屋さんへ行きアパートを探して同棲を始めました。それから約半年後の7月7日、私たちは結婚しました。それは出会ってからちょうど2年目の七夕でした。
私は今、無口で温厚で不器用な彼ととても幸せに暮らしています。
休日には時々夫がオムライスを作ってくれます。それまで料理をしたこともなかったそうですが、とても美味しくて、私の方から「オムライス食べたい!」とリクエストします。彼は「また?」と苦笑いですが、時間をかけて丁寧に作ってくれるオムライスは、世界で一番美味しく感じるのです。